ベルギー

ベルギー風チキンクリームシチュー(ワーテルゾーイ)

ベルギーのチキンクリームシチューは、普通のクリームシチューとはちょっと違うよ♪

ヘントの街並み

基礎知識

ベルギーのチキンクリームシチューを、ワーテルゾーイ(Waterzooi)と言います。

”フランダースの犬”で有名なフランドル地方にあるヘントという町が発祥です。

元々は魚で作られていましたが、現在ではチキンのワーテルゾーイが主流となっています。

このワーテルゾーイはベルギー風チキンのクリームシチュー(クリーム煮)なのですが、

普通のクリームシチューとはちょっと違います。

普通のクリームシチュー(クリーム煮)は小麦粉を使ってとろみを付けますが、

ワーテルゾーイは小麦粉を一切使いません。

なのでサラッとしており、クリームスープといった感じです。

また卵黄を加えており、これらの点がベルギー風チキンクリームシチューの

特徴と言えると思います。

それではレシピを見てみましょう。

レシピ

材料 2人前

  • 鶏むね肉      1枚(300~350g)
  • 玉ねぎ       30g
  • 人参        30g
  • セロリ       30g
  • 白ネギ       30g
  • メークイン     1個 *入れない人もいます
  • チキンストック   400cc *粉末(固形)ブイヨンで作る
  • 生クリーム     100cc
  • 卵黄        1個
  • ベイリーブス    1枚 *ローリエとも言います
  • バター       10g
  • 塩・コショウ    適量
  • パセリのみじん切り 適量 *見栄え用なのでなくてもOK

作り方1

のぶ

このやり方が一番簡単だよ♪

① 食材をカットする

 人参・セロリ・白ネギは細切り、玉ねぎはスライスする。

 鶏むね肉は適当にカットして、軽く塩・コショウする。

 皮はあっても無くてもお好みで構いません。

② 野菜を炒める

 鍋にバターを溶かし、野菜を弱めの中火で炒め、しんなりさせる。

 この時に炒めすぎて野菜に色をつけないこと。

③ チキンストック・鶏むね肉・いも・ベイリーブスを入れて煮る

 ②に上記を加え強火にし、沸騰してきたら中火に落とし10分程煮る。

 蓋はしなくていいです。

④ 生クリーム・卵黄を加えて、仕上げる

 一旦火を止めて、生クリーム・卵黄を別の器に入れて混ぜ合わせる。

 そこに、煮汁を適量少しずつ混ぜ合わせる。

 混ぜ合わせたものを鍋に戻し入れ、全体をよく混ぜ合わせる。

 必要に応じて、塩・コショウで味を調える。

 再び火をつけて、馴染ませるように軽く煮て出来上がり。

のぶ

器に盛って、パセリを散らして完成!

作り方2

のぶ

骨付きチキンレッグを使う場合のやり方だよ。

肉以外の分量は、作り方1と同じです。

① チキンレッグの下準備をする

 この関節の部分を切り落とす。

 骨に沿って包丁を入れて、火が通りやすくする。

塩・コショウして、しばらく放置する。

② 野菜をカットする

 作り方1を参照。

③ チキンレッグを煮て、チキンストックを作る

 深めのフライパンなり、少し大きめの鍋なりに、

 ①のチキンレッグを入れ、ひたひたに水を入れる。

 強火で沸騰させたら、アクを取り除き、中火に落とす。

 セロリの葉の部分・ネギの青い部分・人参や玉ねぎのクズ等を入れて煮込む。

 粒黒コショウがあれば、数粒入れる。

 お箸がスッと刺さり、それを鼻下につけ温かかったら火が入っているので、

 チキンを皿に取り出しラップをして保温しておく。

 煮汁を400cc取り、粉末(固形)チキンブイヨン適量で味を補強し

 チキンストックを作っておく。

④ 野菜を炒める

 作り方1の②参照

チキンレッグを煮た時に使ったフライパンor鍋を使って下さい。

⑤ チキンストック・ベイリーブスを入れる

 ④に上記を加え、10分位適当に煮る。

 作り方2ではジャガイモは入れませんでした。

⑥ 生クリーム・卵黄を加えて馴染ませる

 加え方は、作り方1の④参照。

⑦ チキンレッグを戻し入れる

 ⑥に保温しておいたチキンレッグを戻し入れ(皿に溜まった汁も入れてくださいね)、

 ひっくり返したりして軽く温め直して出来上がり。

のぶ

盛り付けて完成!

ワンポイントアドバイス

作り方1と2について

一番手っ取り早く作れるのが、作り方1です。

肉をカットすることで、調理時間が短くなるし、さらに食べやすくもなります。

作り方2の骨付きチキンレッグを使う方は、レストランっぽい感じがします。

僕がベルギーのレストランで食べたのも骨付きチキンレッグでした。

また、作り方を見て分かるように、ただブイヨンの素をお湯に溶かしたものよりも

スープ自体が本格的な味に近づきます。

家庭料理としてチャチャっと作るも良し、ナイフ・フォーク・スプーンを使って

レストラン気分で食べるも良し、お好みでやってみてください。

野菜のカットについて

レシピ通りである必要はありません。

お好きなようにカットすれば良いです。

ただ、個人的にゴロゴロとしたカットは、家庭料理って感じがします。

それに対し、レシピで紹介した細切りは、フランス料理用語でジュリエンヌと言い、

繊細でレストランっぽく感じます。

タイムについて

材料のリストには書きませんでしたが、ベイリーブスと共に

タイムを入れるレシピも多いです。

フレッシュのタイムを1枝入れるのも良いのですが、

僕は粉末タイムが家にあったので、それを適量入れました。

白ネギについて

本当は白ネギではなく、リーキという西洋ネギを使います。

しかし一般のスーパーではほとんど見かけないので、白ネギで代用すれば良いです。

たまたま近所のスーパーで長野県産のリーキが売られていたので、

今回はそれを使いました。

白ワインについて

別に入れなくても良いのですが、入れるレシピもあるので、

もし家に白ワインがあれば、加えるのも良いと思います。

今回の分量なら50cc位で良いと思います。

最後に

ワーテルゾーイいかがでしたか?

チキンクリームシチューがお好きな方は多いと思います。

特に寒い季節には、温まって美味しいですよね。

多くの方は、市販のクリームシチュールーを使って作ると思います。

でもご紹介した作り方1なら、小麦粉でとろみを付ける必要がない分

かなり簡単に作れるので、ぜひベルギー風チキンクリームシチュー・

ワーテルゾーイをおうちで楽しんで頂きたいです。

普通のクリームシチューならパン派の方が多いでしょうが、

ご飯派という方もいらっしゃいますよね。

このワーテルゾーイはスープ系なので、個人的にはパンの方が合うかなと思います。

とにかく美味しさは保証しますんで、ぜひ作ってみてください。

のぶ

クリームスープっぽいのが、新鮮に感じると思うよ♪

ちなみにドイツ風のチキンクリームシチューというのもあるので、

良かったらチェックしてみてください。

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