家でもお店でも人気のある定番メニュー
ハンバーグのことをシェアしようと思います。
ハンバーグの起源
ハンバーグは、18世紀にドイツのハンブルク(hamburg)で生まれました。
それが他のヨーロッパや移民によってアメリカに伝わり、
”ハンブルク風の”という意味のハンバーガー(hamburger)とか
ハンバーガーステーキ(hamburger steak)と呼ばれるようになりました。
欧米では、バンズに挟んだものも単体のものもどちらも
ハンバーガーと言ってしまいます。
英語でハンバーグ(hamburg)と言うと、あくまでもドイツの都市名を指します。
日本では、バンズに挟んだものをハンバーガー、
単体のものをハンバーグと呼び分けています。
これは戦後アメリカからいわゆるハンバーガーが入ってきたので
それをハンバーガーと呼び、それと区分する為に単体のものは
ハンバーグ ステーキを略してハンバーグになったものと思われます。
ドイツのハンバーグ
日本のとはちょっと違うよね。
でも美味しそう♪
ドイツにおけるハンバーグとは?
本家本元のドイツでは、ハンバーグのことを当然ハンバーグとは呼びません。
全国的にはフリカデレ(frikadelle)と呼ばれ、
首都のベルリンではブーレット(bulette)、
南ドイツバイエルン地方ではフライシュプフランツェルル
(freischpflanzerl)と言います。
代表的な家庭料理であり、スタンドやカフェ等でも気軽に食べられますし
スーパーにも普通に売っている庶民的な食べ物です。
日本のハンバーグとの違い
ホットでもコールドでもOK
日本では温かくして食べますが、ドイツでは温かくても冷めていても普通に食べます。
ちなみにドイツの夕飯は、カルトエッセン(冷たい食事という意味)といって
パン、チーズ、ハムなどの冷たいものを食べます。
たまにはドイツにならって夕飯をカルトエッセンにして
楽しても良いと思うよ♪
ソースはかけない
日本では、ハンバーグに必ず何かしらのソースがかかっていますよね。
でもドイツでは、何もソースはかけず、そのままで食べます。
マスタードを添えるくらいです。
そのマスタードも粒マスタードではなく、ディジョンマスタード
(ただの黄色いマスタード)を添えます。
大きさ&個数&形
日本のハンバーグは、小さめのものもあれば大きいものもあります。
でもメインのハンバーグは、1皿に1個がお決まりですよね。
ドイツでは、小ぶりのハンバーグを1皿に複数個乗せる感じです。
少なくとも日本のように大きめのハンバーグが一つ
ド~ンと鎮座しているような感じではありません。
また形ですが、日本のは小判型が主流ですが、ドイツのは丸い感じです。
付け合わせ
ドイツなので、やっぱりジャガイモが多いです。
茹でジャガイモ・それをソテーしたジャガイモ・マッシュポテト・
フライドポテト・ドイツ風のポテトサラダなどです。
もちろんサラダを添えるのも普通だし、キュウリなどのピクルスもアリです。
ドイツ以外では?
アメリカ
アメリカでは、一般的にハンバーグを単体で食べることはしません。
あくまでもバンズに挟んで いわゆる”ハンバーガー”として食べます。
これがアメリカ的な食べ方であり、世界が認めるアメリカンな食べ物です。
イギリスもその影響を受けていて、パブの定番メニューになっています。
フランスなど
フランスではいわゆるハンバーグのことを、ステックアッシュと言います。
要するにフランスではハンバーグを食べるということなのですが、
それ以外に挽肉をミートボールにして食べることもします。
スペイン・イタリアなどでも同様に、挽き肉をミートボールにして食べます。
オランダでは大きなミートボールにして食べます。
もちろんドイツにもミートボール料理はありますよ。
バルカン諸国
ルーマニアやクロアチアなどバルカン半島の国々は、トルコ料理の影響を受け
俵型とか短い棒状に挽き肉を成形し、スパイスを効かせて食べます。
いわゆるハンバーグでもなければ、ミートボールとも違います。
またセルビアなどではパテっぽくしてグリルした挽肉を、
ピタパンのような薄いパンに挟んで食べたりもします。
北欧諸国
ドイツのお隣デンマークでは、フリカデラと言って
ミートボールというか小さいハンバーグというか
そういうのがドイツと同じようにシンプルに食べることが多いです。
スウェーデンやノルウェーでは、いわゆるミートボールも人気ですが、
ソースなどがかかったハンバーグとしても食べます。
ポーランド
ドイツのお隣ポーランドでは、ハンバーグにパン粉をまぶして
メンチカツ的にして食べることが多いです。
日本
私たち日本はミートボールも食べますが、ドイツ的なハンバーグという
食べ方がとても人気ですよね。
ソースも、デミグラスソース・トマトソース・クリームソース・照りダレ・
おろしポン酢等々様々なソースをかけて食べます。
さらにチーズや目玉焼きを乗せたり、本当にバラエティーに富んでいます。
ハンバーグの母国ドイツでも、照りダレやおろしポン酢、
さらには中濃ソースとケチャップを合わせたソースをかけたものが
”日本風フリカデレ”として紹介されています。
こうして見ると、本家のドイツのハンバーグ(フリカデレ)を引き継ぎ
最も発展させたのが日本と言えると思います。
今や日本が世界一のハンバーグ大国と言っても過言ではないでしょう。
でも、たまには原点回帰して本家ドイツのシンプルな食べ方をして、
肉本来の味を味わってみても良いんじゃないでしょうか。
どうせハンバーグを食べるなら、たまにはドイツ風の食べ方で
ドイツに行った気になろう!